【完】想うのはこれから先も君ひとり

「お前も愛花んとこ来てたんだな。」


「あぁ、もうすぐ学校行くから一緒に行こうぜ」


優雅と学校に行く約束をして杏莉が居る部屋へと戻る


「お帰り。ありがと」


杏莉は外を眺めていた


だけど、表情に元気はない


「杏莉、これ持ってきたぞ」


俺は持ってきたノートと鉛筆を渡した


「あっ、ありがと。これで時間潰せるね」


「杏莉、絵を描くの好きだったんだな?」


また一つ杏莉のことを知れて嬉しくなった


「見たの…?」


「テーブルの上に置いてて気になったから見たんだよ」


俺は正直に話すことにした


「そっか…。あたしが好きで描いてるだけなんだ。描くだけで終わってるけどね。」


こんなに上手く描けてんのにもったいない


「でも、何しようか迷ってたから良かった」


持ってきて良かった…