【完】想うのはこれから先も君ひとり

「文房具屋に行きたいの」


愛花に大きな文房具屋があるって聞いたから。


「雑貨屋じゃなく文房具屋?」


あたしは小さく頷いた


「雑貨屋も見たいけど用事があるのは文房具屋なの。」


優斗は不思議そうな顔をしながらも文房具屋に連れて行ってくれた


店内は広く夏休みが始まったのもあってお客さんがたくさんいた


こんだけ広いとしばらくは見飽きずに時間潰せるなぁ。


「杏莉、はぐれるなよ。」


「分かってる。優斗の手握って歩く」


「可愛いこと言いやがって。」


……あっ、照れてる。可愛い~。


最近、一緒に居て分かったこと。


優斗は“心配性”だということ


縛るわけではないが過保護だ


あたしの好きなこと、出来ることを分かって接してくれる優しい人


いつも傍に居てくれる


名前の通りだね。