【完】想うのはこれから先も君ひとり

優斗はあたしが足が不自由なことを理解して一緒に居てくれる


本当は知ってるんだよ?


優斗が夜遅くまであたしの病気について調べてること


“どう接したら良いか”とか“どんな時に補助が必要か”とか…


こんな親身になってくれる人、優斗が初めて。


「…莉!!杏莉!!」


愛花に呼ばれ我に返る


「あっ、ごめん…」


あたしは咄嗟に謝った


「意識飛んでたね…。大丈夫?」


小さく頷き微笑む


「さっ、行くぞ」


優斗はあたしを支えてくれる


愛花はあたしの荷物を持ってくれていた。


「今日は施設に帰るんだよね?」


「うん。いつも優斗にお世話になってばっかりだから、たまには帰らなきゃ。」


「俺は別に構わないけどな」


そう言ってくれる優斗は優しい


愛花と優雅君は“昔の優斗なら有り得ない”なんて言っていた