【完】想うのはこれから先も君ひとり

そして必要最低限の物を持ち家を出た


昨日、洋服と一緒にバッグも買ってあげたんだよな。


邪魔にならないように小さめなショルダーバッグを…


杏莉は“たくさん買ってもらって申し訳ない”なんて行ってたけど必要だと思う物を買ってあげただけ…


「杏莉、緊張してる?」


「ぅん…」


小さな声で呟いた杏莉


「大丈夫だよ。」


俺は杏莉が不安にならないように頭を撫でる


待ち合わせは近くの公園


「優斗!!」


姉貴は俺の存在に気付き声を掛けた


杏莉はとっさに俺の後ろに隠れていた


「待たせて悪かったな」


「良いの。呼んだのはあたしなんだから…優斗の後ろに隠れてる子は?」


姉貴は杏莉の存在に気付いたようだ


「杏莉、顔出しな。」


俺の言葉に恐る恐る顔を出す杏莉。