【完】想うのはこれから先も君ひとり

「そうか?朝は毎日、自炊してるからな。」


「あたし、料理出来ないから羨ましくて…」


そう言った杏莉は何処か寂しそうなだった。


「今度、一緒に作るか?」


すると嬉しそうに頷いた


杏莉の笑顔を見て出来ることなら一緒にしてあげようと思った


「さっ、食べよう。」


俺は杏莉を支えて椅子まで連れて行った


「ごめんね。ありがと」


「謝るな。別に苦には思ってないし。杏莉に何かあったら瑠夏さんや愛花に怒られるからな」


初めて見た時から杏莉のこと、助けてあげたいって思った


「じゃあ、ご飯食べるね。いただきます」


ゆっくり食べ始めた杏莉だが目には涙が溜まっていた


先に食べてからにしよう


食べてる間はほとんど会話がなかった


「美味しかったよ。ごちそうさま」


そう言った杏莉に元気はない