『もう少しくらい彼女のこと教えてくれたって良いじゃない?』


「嫌だね。絶対教えねーよ。」


『素直じゃないんだから』


姉貴はブツブツ独り言を言っている


「で、何のために電話して来たわけ?」


早く終わらせて寝たい


『そうそう。お父さん達があんたに会いたがってるの。いつになったら会ってくれるの?』


……そのことか。


「俺は会わねーよ?姉貴にだったら会っても良いけど親父達には会わない」


俺を捨てたっていうのに会えるかっての。


『あたしになら会って良いとか可愛いこと言うじゃないの』


姉貴の声からして嬉しそうだ


「他にもあるんだろ?」


『お金、預かってるの。だから明日取りに来て』


「彼女居るけど?」


『会わせてよー♪優斗が好きになった子どんな子?』


こうなったら姉貴が落ち着くまで話さないと…