【完】想うのはこれから先も君ひとり

「でも、荷物置いてからゆっくりしような」


優斗はゆっくり歩き出した


「何処行くの?」


「俺ん家。荷物置きにな」


確かに荷物はたくさんある


買い物したらいっぱいで大変だ


優斗の家は案外近かった


そしてあたしの居る施設からも歩いて行ける距離


「あたしが居るあの施設の近くなんだね?」


「あぁ、丈瑠さんが探してくれたんだ」


「でも、此処って結構人気のアパートじゃない?」


しかも、家賃高いよ。ここ…


雑誌で見たことあるから知ってるんだ


「俺、両親が医者ってこと最近知ったんだ。姉貴が居るのも高校に入学してから知ってさ…」


なんか懐かしそうに話す優斗。


「…って、俺の話は後からな?今は必要なもん揃えに行くぞ。」


ロックを解除し部屋へと入る


そして玄関先に荷物を置き出発した