【完】想うのはこれから先も君ひとり

「嫌だっ!!翼の隣になんて行かない。優斗の隣に居る」


あたしはハッキリ答えた


優斗を好きって気付いてから自分に嘘を付きたくなかった。


「ということだから俺らは行くから」


優斗はあたしの手を握り歩き出した


翼が見えなくなってボロボロと涙が溢れて来た


そんなあたしを優しく抱き締めてくれた優斗


「もう大丈夫。優斗って呼んでくれたな?」


あたしは小さく頷いた


「どうする?帰る?」


「帰りたくない…」


今日は優斗に隣に居て欲しかった


「瑠夏さんに聞いて見るから待ってな」


あたしは会話を聞きたくなくて少し離れた


そして小さなベンチを見つけて座る


「杏莉、今日だけ外出許可だしてくれるって。俺ん家に来い」


あたしが頷くと優斗は背負ってくれた