【完】想うのはこれから先も君ひとり

片付け終えた杏莉はコーヒーを煎れてくれた


疲れてるはずなのに…


「杏莉、おいで?」


「なに…?」


恐る恐る俺の隣に座る


「クローゼット開けてみ?」


「クローゼットに何かあるの?」


俺を支えにしながら立ち上がる


「開けてみれば分かる」


杏莉はゆっくりとクローゼットを開ける


「わぁ…」


一気に笑顔になった杏莉


「気に入ってくれた?」


「うん!!ありがと。でも、どうして?」


「淋しがり屋の杏莉の為に取ってきた。寂しくなったらこれを俺か愛花って思えば良い」


「お部屋寂しかったから良かったぁ」


喜んでくれたみたいで良かった


俺はクローゼットの中からベッドの上へとテディベアを持ってきた


近くにあると少しは寂しさも紛れるだろう