【完】想うのはこれから先も君ひとり

「優斗お兄ちゃん、おんぶ」


目を擦りながら呟く彩芽は眠たそう


「はい。おいで?」


にこっと笑って俺に背負われる


コイツ、人の体温を感じないと寝ないんだよな


まだ小さいから仕方ないけど…


ついでに学校に通い始めたばっかりだから疲れてるんだろう


最初は楽しそうに話していたものの…


いつの間にか眠ってたらしい


「優斗、彩芽寝たの?」


花壇の手入れをしている春代さんにすれ違った


「はい。眠たかったみたいなので背負ったら寝ました」


「そう。今日は愛花が居ないから困ってたのよね。助かったわ。ありがとう」


コイツ、愛花にベッタリだからな…


愛花が居なかったら探すし居たら笑ってる


今日は寂しかったから俺に頼ったんだろう


彩芽も気に入った人にしか寄って行かない