家に着いて私は
お兄ちゃんの部屋に直行した。

私より6歳年上のお兄ちゃんは
今年、社会人2年目。
パパと同じように
建築関係の仕事をしていて
色んなお店の内装を手掛けている。

最近は出張が増えて
今日も確か関西の方に行ってて
帰ってこないはずだった。

そっとお兄ちゃんの
部屋に入る。

タバコの匂い。

相変わらず黒を基調とした
インテリアの凝った部屋。

久しぶりだけど
模様替えもしてないし
確かCDは、この辺りに…

大量にCDが収納されている
棚の中から
ジニーの文字を探した。

「あった…!」

ジニーのCDはたくさん並んでいた。
私は、それをごっそり抱え込んで
自分の部屋に移動した。