bitter×bitter




一弥の部屋の前で呆然と立ち尽くすあたし。




「なんだったの……」


そう呟き、善の家に向かった。




その間ずっと、一弥のことが頭から離れなかった。


一弥があたしのことを好きなんて考えたことなかった。




あたしも"居候させてくれている担任"としか見てなかった。



でも、一弥も男なんだ。


"先生"である前に、1人の"男性"なんだ。



そんなことを考えているとあっという間に善の家の近く。


よく見ると、家の前には誰かが立っていた。