「なに言ってんだろな、俺。 生徒困らすなよって話だよなっ。」 そう言い、優しくほほえんでくる一弥。 「行けよ、あいつんとこ。 待ってんだろ。」 あたしの荷物を床から持ち上げ、渡してくる。 「…今日のことは忘れろ。」 と、笑顔を向けてくる。 でもどこか、寂しそうな笑顔…。 ほらほら、とあたしの背中を押し、玄関まで連れてくる。