「水嶋先生には、うちのクラスを担当してもらうことになった!お前ら、嬉しいだろ!!」



水を打ったように静まり返る教室。


と、
次の瞬間。




”キャーーーーーー!!!!”


悲鳴にちかい女子の声。


朝から、元気だねぇ。

と、私は遠い目をしながら窓枠に切り取られた空を見上げる。


...私だって、キャーーーーーー!!!!
ってやりたいし。

メアドも交換したいし。

あわよくば、
って言う下心も、


やっぱり在って。



それでも、
初めてだらけで怖いから。


やっぱり、
こうやって。




遠くから、見ていることしか


できないんだ。




(...今、一番欲しいもの)


(”勇気”。...小さい頃は、プラスティックの指輪だった)