「銀子さん……」




勝平は頬を染めて微妙に銀子に近づいていきます。




「ちょっと待った、何で当たり前の顔をして月森さんの隣に座ってんだ」




「いまさらかよ、座りたきゃそこら辺勝手に座れよ」




真治を一瞥すると、勝平は銀子に向き直ります。




「さっきの、覚えてます? 本気です、付き合ってください。
 返事はすぐじゃなくていいんです、でも私を知ってもらうためにも今度デートしてくれますか?」




ガチャン




真治が勢いよく紅茶のカップをテーブルに置きました。




「か、か、軽すぎるぞっ、……俺は…。
 俺は、2年前の会社の球技大会で月森さんを骨折させた時から好きだったんだ!」