静かな控室です。




拓郎にも真治の声は聞こえました。




「……それで、なんで俺に言ってんだよ」




勝平は“銀子さんへの告白を自分に言われても”と困っているし、拓郎は突然ライバルが二人に増えた事に軽くめまいを感じました。




「今のは持田さんへの告白……、じゃないです、よね」




拓郎は途中で二人にキッと見られて慌てて否定しました。




そして拓郎は携帯が鳴って仕事に戻る時、やっぱり勝平は志郎に贔屓されている、と思ったのでした。




銀子は暖かい紅茶を飲んでホッとした頃には、もうほとんど酔いは醒めていました。




拓郎が銀子に手渡していた他に、勝平と真治の分も入れていた紅茶を見て、勝平は溜め息をつきました。