「どうしたの?急に…。」


『いいから選んで!』


答えを急かす様に早口になるチカ…。



「う〜ん。私は女だから夢は選ばないかな…。結婚して子供も欲しいしね!」



ミリの答えを聞けて少し安心した自分がいた。




『そっか…。』


「どうして?」


『何となく聞いてみたかっただけ…。』


「ふぅ〜ん…。それより温泉の日以来だね。雪…。」



チカは雪という言葉に反応した。



『うん…。』



すると思い出した様にミリは手を叩く。



「そぅいえば!旅行の日にマサキさんが言ってたケン君の“運命”って気にならない?」


『確かにそれも気になる…。』



ボーっとしながら、意味を込めずに返した。



「“それも”って他にも何かあるの?」


『なっ…、なんでもないよ。』



誤魔化す様にミリから少し離れた。