「貴方は大切なモノを探しにニューヨークへ来たと言っていたわね…。」


『はい…。』


「もしかしたら、それを見つけたコトで何かを失うかもしれないわよ…。それでも構わないの?」


『それがホントに私にとって大切なモノなら、それでも構わない…。』




独りになれなかった私…。



最後の大切なモノを失ったなら、もぅ独りで居るコトも怖くなくなるのだろうか?




すると突然、メイソンが何か決心した様に語り始めた。



「あの子は人の幸せを喜び、人の不幸を悲しむコトのできる人だった…。」




彼は愛する人に別れを告げ、ニューヨークへやって来たの…。



辛く悲しい真実から大切な人を守る為に…。



全ての感情を自ら無理矢理に凍らせて…。