『素敵な話ですねぇ!』


「…。」


『じゃぁケン君の願いは叶ったんですねぇ!きっと!』


「どうして、そぅ思う?」





だって、貴方はアイコちゃんを“笑顔”に変えたから…。




『ケン君のメイクで笑顔になった人は沢山いるだろうから!』




ホントのコトなのに…。



どうして?



どうしてそんなに悲しい目をするの?




するとケンは不思議な問いを掛けてきた。



「君は願いが2つ叶うなら…。何を願う?」


『2つですか?』




1つじゃなくて?



2つ…?



2つなんて考えたコトないから、すぐに出てこない…。






貴方は何を願うの…?






ケンはチカの答えを聞かずに深い暗闇の中へと消えていった…。




チカの真ん中に優しく温かい“何か”を残して…。