──ピピピピピ。 僕が消火器から視線を戻した時、背後で電子音が鳴り響いた。 山城の携帯電話だ。 僕が振り向くと、山城は胸ポケットから携帯電話を取りだし、僕に背を向けるように動いた。 今だ!!! 僕は立ち上がり、キャスター付きの椅子とともに、加速を付けて山城に体当たりした。