僕は、やらなければならない。


たとえそれが、間違った事だとしても。



 あせる気持ちを押さえて、ゆっくりと周辺に視線を廻らせる。


 何か、ちょうどいいものはないだろうか。



 目についたのは、壁際の消火器。


 だが、距離がある。