「……9時1分です」
「…え?」
「9時を、過ぎました」
「……」
私は脱力したように、壁に凭れた。
身内だけと言いつつ、岳と亜果利に加え、2人のご両親。
アザミさんたちにも、参列して貰ってる。
出ないわけにいかない為、私はみんなの前に出た。
「癒杏…」
パパ(貞包)は私を見て、今にも泣きそう。
その中、私はただ、扉を見つめた。
チャペル内は静まり、みんなも扉が開くのを、待ってくれてる。
「…あの馬鹿」
パパ(矢田)の一人言が響く。
けど、参列者専用の入り口から、龍介さんと陵介君が慌ただしく入って来て、私に向けて、腕で丸を作った。
「…え?」
「9時を、過ぎました」
「……」
私は脱力したように、壁に凭れた。
身内だけと言いつつ、岳と亜果利に加え、2人のご両親。
アザミさんたちにも、参列して貰ってる。
出ないわけにいかない為、私はみんなの前に出た。
「癒杏…」
パパ(貞包)は私を見て、今にも泣きそう。
その中、私はただ、扉を見つめた。
チャペル内は静まり、みんなも扉が開くのを、待ってくれてる。
「…あの馬鹿」
パパ(矢田)の一人言が響く。
けど、参列者専用の入り口から、龍介さんと陵介君が慌ただしく入って来て、私に向けて、腕で丸を作った。

