場所を移し、矢田のパパがデザインしたカフェに来た。 自然をイメージしたらしく、木がたくさん使ってる。 カウンターもテーブルも一本木。 「癒しの空間だね」 「そうだな」 亜果利と岳は、すぐ気に入った様子。 私は陵介君と並んで座り、オレンジジュースとシフォンケーキを頼んだ。 「癒杏、学校にはもう来るつもりはないの?」 「…あ、うん…」 また話して居なかった、胸に秘めた事。 人に対する恐怖感は、今のところはない。 学校にだって、行こうと思えば行ける。