癒杏の実家の前に着き、車から降りると、泣き声が響いて居た。 “先生”と聞こえ、癒杏が俺を呼んで、泣いてるんだとわかった。 ーーピンポーンッ すぐにでも、玄関のドアを開けて飛び込みたいが、それは出来ず、門の呼び鈴を鳴らした。 扉が開くと、癒杏の親父さん。 誰かに合図をすると、杏奈ちゃんよりは年上の女が門を開けに来た。 「…どうも」 誰かは気になったが、俺には関係ない事。 適当に挨拶をして、中へと入る。 「こんばんは」 「…先生…!」 親父さんに挨拶をした瞬間、癒杏が飛び付いて来た。