Love Prince―18歳の初恋―【完】

「お姉ちゃんっ!」



「迷子になるから行くな!」



お姉ちゃんを追い掛けようとすると、お兄ちゃんは次に、私を止めた。



「何があった」



パパは書類を片手に、リビングに来た。

私はお兄ちゃんに携帯を借り、陵介君に電話。

お姉ちゃんを捜して貰うようにした。



「お姉ちゃん…パパの誕生日会をする為に、ケーキも作ったんだよ?お兄ちゃんは彼女さん連れて来ちゃうし…泣いちゃったじゃん…っ!」



拗ねて泣く私に、お兄ちゃんは苦笑い。

パパは「…忘れてたよ」と、資料をテーブルに投げ、シンクを見た。