「お、癒杏。パパだと思っただろ?」
「…何で、カズさんなのぉ…」
しかし、来たのはカズさん。
ママのお兄さん。
滅多に姿を見せない人。
お正月には、特に姿を消している人。
「これ、パパに渡しといてくれ」
「カズさんが珍しいね!」
「安心しろ。取引先から貰ったワインだ」
…やっぱりケチ!
貯金パパよりあるのにケチ!
「カズさん。私には自分のお金で何か買って?」
「結婚したら、マンションやる」
「……自分の所有物からじゃん……」
カズさんのケチは一生、直らないんだろう。
私は帰るらしいカズさんを引き止めるのも忘れ、ショボくれながら、見送った。
「…何で、カズさんなのぉ…」
しかし、来たのはカズさん。
ママのお兄さん。
滅多に姿を見せない人。
お正月には、特に姿を消している人。
「これ、パパに渡しといてくれ」
「カズさんが珍しいね!」
「安心しろ。取引先から貰ったワインだ」
…やっぱりケチ!
貯金パパよりあるのにケチ!
「カズさん。私には自分のお金で何か買って?」
「結婚したら、マンションやる」
「……自分の所有物からじゃん……」
カズさんのケチは一生、直らないんだろう。
私は帰るらしいカズさんを引き止めるのも忘れ、ショボくれながら、見送った。

