公園の入り口を見ると、ジャージのポケットに手を突っ込んで立ってる陵介君。

私は落ちたテディベアを拾い、隙を見て陵介君の後ろに逃げて隠れた。



「誰だよ」



「は?関係ねぇだろ。
てか、逃げなくて良いのか?もうそろそろ…揃うけど」



陵介君は腕時計を見ながら、ニヤリと笑った。

シャツの裾を引っ張り、陵介君を見ると、「何が揃うんだよ」と、正論な突っ込みが来た。



「北高の鬼”の、歴代トップ5だけど」



…北高?

鬼って、何?

私が首を傾げてると、公園の周りに、車とバイクが4台も停車。

1台は、見慣れたハリヤー。