―――私、やっぱり神様は居ると思いました! 黒板に書かれた“矢田龍哉”の文字。 私たちを見渡す、矢田先生。 …素敵! 眩しくて仕方ない。 「…あ、貞包」 名前まで覚えてくれて嬉しい。 私、死にそうな位、胸がドクンドクンと…。 「目がヤバいぞ」 …貴方の所為です。 貴方は私を殺しかける犯罪者。 逮捕されないかわりに、私を捕まえて。 「癒杏…口に出てる」 「嘘――ッ!!;;」 岳に言われて、目を見開いて矢田先生を見上げれば、冷ややかな、どこか敬遠する眼差し。 クラスメイトは大爆笑。