目を開くと、まだ高速を走行中。 傾いてた体を起こすと、もう矢田先生は起きて居た。 …手…。 繋がったままの手。 先生に、包み返されて居た。 先生と目が合うも、手はほどかれずに、視線だけが離された。 「先生、大胆…(笑)」 そう耳打ちをすると、手は離された。 「あう…」 唇を尖らせ、手持ち無沙汰になった為、ポーチの紐を握り、前を見た。 お姉ちゃんも陵介君も、喧嘩してたわりに、寄り添って寝てる。 お姉ちゃんは、陵介君の事、本当に本当に大好きで、告白された日は、有頂天だった。