「ほら…やっぱり…」


「……違うし」



斗真くんが珍しく狼狽えている



私はその態度を見て少しショックを受けていた



本当は見間違ったのかもっと思っていたけれど、斗真くんの態度を見ているとそうではないようだ



「何がどう違うの?」



斗真くんは黙っている



「キスしてたんじゃないの?」



そう言って詰め寄ると、斗真くんは私の方に視線を戻して見つめる



それはいつも通りのクールな斗真くん




「キスはした」




聞きたくない答えに私は咄嗟に斗真くんの頬を叩いていた



パシッ━━━‥‥……!!


「━…っ……」