「え、えっ…!?起きてたの!?」
「そんなことはいーから。ね、これだけ?口にはしてくれないの?」
ちょ、ちょっと、嘘でしょ。
こいつ、起きてたのー!?
「し、ししし、しないよ!」
「えー?なんで?」
なんでって…!
頬へのキスに気づかれてたこと自体、恥ずかしすぎてやばいよ!!
純くんはさらに私に顔を近づけて、益々あやしく笑った。
顎に手を添えられ、目が合う。
ど、どどっ、ドS…!!
「む、むむ無理です…!」
綺麗な顔、近いよー!
「いいじゃん、ね?」
よくなーい!
涙が出そうになるのを抑えて、彼の目を見つめる。
…綺麗な目だ。
王子様の目は、こんなにも綺麗。
「…そんな目されると、こっちからしたくなるんだけど」
え、ええっ?
相変わらず口元には笑みが浮かんでいて、や、やばい、食われる!



