ついに昼休みになって、私はなるべく急いでお弁当を食べた。

空になったお弁当箱を片付け、いつも通りミオに「じゃあ、行ってくるね」と言う。

ミオは優しい笑みで、「いってらっしゃい」と返してくれた。

その笑顔はとっても綺麗で可愛くて、私は思わず抱きついちゃったんだけど。

『抱きつく相手違うでしょ』と言われて、顔が熱くなった。


…もお、ミオの馬鹿ー!

廊下を走りながら、そんなことを思い出す。

…でも私、ミオにたくさんたくさん、叱ってもらって、元気付けてもらった。

最高の、親友だよ、ミオ。


ふふ、と、無意識に笑みが浮かぶ。

大切な人が、いっぱいいるんだ。

大好きな人が、いっぱいいっぱいいるんだ。

みんなに大好きだって言うことは、難しいかもしれないけど。

けど、かけがえのない人達がたくさんいるって、とっても幸せなことだ。