大好きなふたりに、 私なりの『大好き』を伝えなきゃ。
うまく言えないかもしれない。
けど、きっと伝わる。
信じなきゃ。
彼らの嘘も優しさも全部、大好きだって伝えるんだ。
「……言えそう?」
立ち上がると、ミオは私に手を差し伸べてくれた。
「…うん。ありがとう、ミオ」
笑うと、ミオも笑い返してくれた。
ふたりで空き教室を出て、六限目が終わるまで資料室で過ごした。
空き教室までの行き方、覚えてたんだねと言うと、ミオは得意げに『まぁね』と笑った。
教室に戻ると、理紗ちゃんたちも心配してくれていたみたいで、また泣きそうになった。