「い、痛い!」

「なにがあったか知らないけど、とにかく席につけ!早く!」

み、ミオ様…………

ずるずると引きずられ、私は隙間から出た。

もうすぐ先生もくる頃だから、仕方なく席に向かう。


みんなが『どうしたの』と言ってくれたけど、私は苦笑いしかできなかった。

…私だって、こんなことしてもどうしようもないこと、わかってるんだけどさ。

だって、だって…………


席につこうとした時、斜め前の席にいる背中が、振り返った。

「!」


合う、目。

そして………それはふい、と逸らされた。