………ああ、もう、情けない。
私は今にもこぼれ落ちそうな涙を、必死に堪えていた。
*
「あ、松本さん!」
そう先輩に呼び止められたのは、今まさに空き教室へ行こうと、教室を出た時だった。
「えっ……な、なんですか?」
びっくりして、立ち止まる。
バザーで一緒だった二年の先輩だ。
うちのクラスに、なんの用だろう。
大人っぽくて綺麗な先輩は、「連絡が突然でごめんね」と手を合わせた。
「今からね、バザーの反省会があるの。突然なんだけど、お昼ご飯食べ終わったら、会議室に来てくれない?」
ええっ………
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