大和は少しの間考えるように私を見たあと、「じゃあ」と言って笑った。
「勉強会、する?」
その言葉に、私は小さく目を見開いた。
…だって、まるで、それは。
「…中学のときもやったよね」
静かなその言葉は、そのときのことを懐かしむような、そんな声色だった。
何も言えなくなって困っていると、担任がやけにニコニコしながら、こっちへ来た。
「佐伯、松本〜、バザーお疲れ!いやー、助かったよ。ふたりがやってくれてよかったよかった」
…押し付けたくせにね。
まあ遅刻して来たわけだから、私も大和もそんなことは言えないけど。



