眠り姫はひだまりで



その声を思い出すだけで、顔が熱くなる。

その言葉の意味が気になって、純くんに会いたいような、会いたくないような、って感じだ。


「…バザー中に、なにかあった感じ?」


ニヤニヤするのやめてよ、ミオ〜!

「………まぁ」

「わぁお。あとでぜーんぶ教えてもらうからね!」

先生が教室に入ってきたことで、ミオが楽しそうな顔をして、私を自分の席に行くよう促す。

「もぉ、ニヤニヤしないでよ〜」

私は唇を尖らせながら、席についた。

そして必然的に視界に映るのは、斜め前の席に座る後ろ姿で。


先生の話を聞いている間、その背中を見ながらぼうっとしていた。