「一年生お疲れ様ー、二年と交代よー!その辺回っておいで〜」


お昼休憩のあと、先生がにこにこして言ってくれた。

午前に一年がお店番、二年生が他のスペースを回っていて。

みんな口々に『フリマ見に行きたい』って言ってたから、わぁっと歓声が上がった。


みんな、持って来ていた財布を取りに、鞄のおいてあるところへ行く。

私も行こうとして、近くで先輩が段ボールの箱を重そうに持っているのに気づいた。

…多分、生徒から集めた本が入ってる箱だ。


「先輩!一緒に持ちます!」


駆け寄ると、ポニーテールの先輩は「ありがとう」と微笑んだ。

「寒くて、指に上手く力入らなくて」

「わかります!私こっち持ちますね」

わ、重い。

絵本とか、いっぱい入ってるもんね。

ふたりでゆっくりと、先輩達がいるスペースに運ぶ。