冬だからか、ほとんど人がいない中庭で、純くんはずっと隣にいてくれた。 少し寒いと感じていたけど、話しているときはそんなの感じなかった。 …好き。 私は、純くんが好き。 その思いは、確かに本当。 大和は、すごく大切で。 …大切な、友達で。 私は心にぽつりと浮かんだ思いを、見て見ぬふりをする。 …前も、そうだった? 前も、大和は『友達』だった? …その自問の、答えを。 切ない後悔が、私に突きつけてくるんだ。