なんで………!?
あの事知ってるのは、私と大和の二人だけのはずじゃ。
足が痛い。
ぐるぐるする。
一階の靴箱の前に来たとき、私は立ち止まった。
息がくるしい。
訳がわからない。
なんで…………
さっきの女子たちの会話が、頭のなかを駆けめぐっている。
どうしよう。
どうしよう。
『…それがねー、佐伯くんって、中学のとき、色葉に…告ってフられたらしーの!』
『えぇー!!うっそぉ!』
『マジでー!?』
『それがホントだったらさぁ、なんで仲良さ気に歩けるの?気まずくなんないのぉ?』
『そ!それだよね~!色葉って鈍感なとこあるけどさぁ、佐伯くんはその事まだ引きずってたりして!』
『てか、二人見て思ったんだけどぉ、なんか佐伯くん、まだ色葉のこと好きみたいなカンジでさぁ~』
『えぇー!マジでー!?』
…………なんで?
ね、大和…………。