未空が1人で2012年に来るときに使用してきたタイムマシーンに乗り込む。壊れていないようで安心した。


「未空、大丈夫か?」

「うん、私は大丈夫だよ。」

彼女の腹部にある痣を思い出し心配して問えば、笑顔でそう言ってきた。

「それ、何時気づいたんだ?」

「心晴君とお父さんが喧嘩してるときだよ。チクってしたから、お腹見てみたら痣があったの。

けどね、私、安心したんだ。」

タイムマシーンのハンドルを握る心晴を見て優しく微笑む。


「あなたの未来を、まもることができたみたいだから。」


ガコン、

タイムマシーンが光だし、時空間に移動した。

心晴は未空に視線を向けようとしない。信じたくなかった。過去は変えられる、きっとできる。その為に運命と戦ってるんだ。


「...全部、無駄だったのかよ。」

ぽつりと呟いた。

「無駄じゃないよ。」

「...無駄だろ。何も、変わってないんだろ。俺達は何のためにここまで来たんだ。」

未空は何かを言おうと口を開いたが、すぐに口を閉じた。

膝の上でぎゅ、と拳を作る。


「きっと、だいじょうぶ、だよ!」


彼女は震える唇で、強がってそう言った。