空間が開き、心晴と未空は投げ出された。

ドン、と体を地面に打ち付ける。

「っ、」

心晴は痛む体をこらえてすぐに起き上がった。

「未空、大丈夫か!?」

「う、うん。」

未空に手を差し伸べ、引っ張り起こしてから辺りを見回した。

場所は空地。

戻ってきたのだろうか?

「そうだ、慧がッ、」

心晴の言葉に未空は唇を噛みしめる。

あの後どうなったんだろう。

最悪な展開しか思い浮かばない。

あの状況を打開する方法なんてあるのだろうか。

否、難しい。

「どう、すんだよ。」

ぽつりと心晴は呟いた。

「ほんと、慧は自分勝手すぎるよ。

俺に命を賭けて未来を変えろって言ったクセに、結局は全部慧が背負ってる。

俺は守られてばかりだ。」

「...心晴君、」

「どうしよう、未空。」

震える声で未空を見れば、彼女は表情を暗くさせた。

どうすればいいのか全くわからない。


「...慧さんは、きっと生きてるよ。」


そう、信じたかった。