ふと、ポケットの携帯からメールの着信音が聞こえた。
“13時に岑岳高に迎えに来い”
「·····」
…“迎えに来い”だぁ~!?
何処までも上から目線のメールに大人気なく腹を立てる。
「やっぱ可愛くねぇっ…!」
今時の女子高生ならもっと絵文字やらデコメやらを使うものではないだろうか?
なのにジョーカーからのメールは毎回簡素な文字だけだ。
これではまるで中年親父である。
「いいな~…俺もジョーカーちゃんとメールしたい。」
「こんな親父臭いメールでもっすか!?」
「彼女らしいじゃないか!」
そう言う高木に如月は「物好きっすねぇ…」と冷たい視線を送るのだった。

