「如月。人は口では何とでも言えるんだ。だが、心は嘘を付けない…。」
「でも、ここの刑事等はJOKERを気味悪がってる訳じゃないだろ?寧ろ崇拝してるよ。」
「珍しがってるだけだ。」
ファイルに目を走らせている彼女が何となく寂しげで…
その横顔が妙に大人びて見えたのは何故だろうか?
如月は彼女から目が反らせなかった。
「…だが、如月は私に興味ないだろ?だからお前を補佐に指名した。」
「興味はあるよ?色々と…。」
「変な下心がないし、如月は媚びを売るような器用な人間じゃない。」
「…それは…喜んでいいのか?」
JOKERは一瞬…本当に一瞬だけ彼に笑顔を見せた。
驚く如月に「ファイルを持ち帰る」と言うと小さな身体で分厚いファイルを抱えて本棚の隙間を戻って行く。
ハッと我に返ると慌てて彼女を追いかけるのだった。