★☆★ 「つ、着いた…」 やっとの思いで《いちごmilkハイツ》に到着。 もう風が強すぎて前を見る余裕もなくて。 一刻も早く部屋の中に入りたい。ただそれだけだった。 手すりに掴まりながらアパートの横にある2階へと続く階段を上る。 あ、風 タン…タン…タン… 私の足音が響く。 ん? 私は目の前の人影に足を止める。 誰だろう? 目が痛くてちゃんと、見えない。 次の瞬間。 ビュゥッ…突風に煽られる私。 「ひゃっ………」 「おいっ………!」