連れてこられたのはほし組さんの教室だった。
太郎ちゃんと多実ちゃんは別の教室でお勉強会に参加しているみたいです。
ピカピカの茶色のフローリングに
子ども用の机と椅子が綺麗に並べてあって。
窓には色画用紙で作られたくまさんとたくさんの星が貼ってある。
「机と椅子がめっちゃ小さい♡くまさん可愛い…フローリングがピカピカ!」
色画用紙くまさんが気になる私はスタスタと窓際へ。
「…………毎朝掃除してるからな。てか興奮しすぎじゃない?」
梅田さんの声に振り返ると彼は机の上に散らばった色画用紙をまとめていた。
その姿を見て梅田さんは本当に幼稚園の先生なんだなぁっ…てそんな事をぼーっと考えてしまった。
「時原さん?」
「あ。…ごめんなさい。ボーッとしちゃって。幼稚園の教室なんて十何年ぶりだったから。梅田さんって本当に幼稚園の先生なんですね。」
「それ、失礼でしょ。」
「いい意味です!幼稚園の先生って憧れます。1人でたくさんの子どもを見て凄いなぁって。私2人だけでもテンパっちゃって。」


