《幼稚園ルールその1》
挨拶は笑顔で元気よくしましょう。
3人で手を繋いで幼稚園に向かう。
桜並木道を通りながらね。次の交差点を右にまがって坂を下れば幼稚園に到着。
幼稚園に行くなんてドキドキ…
「幼稚園見えてきたね~太郎ちゃんと多実ちゃんは何組さんになるのかなぁ?」
桜並木道になっている坂を下る。
穏やかな風が桜の木々を揺らす。
昨日までとは全く違う1日の始まりはとても新鮮だった。
新しい隣人さん…新しい毎日…
これからどんな日々が待っているんだろう。
「俺、ウメ先生がいいぜ!面白いし、鬼ごっこ強いし!」
と太郎ちゃん。
「ウメ先生♡」
多実ちゃんは何故か頬を赤くしていて両手でほっぺたをおさえている。
う、うめ先生…大人気なのね…?
うめ先生の話をしているうちに幼稚園に着いてしまって。
私は幼稚園を見渡す。レンガ造りの建物。
園庭があって、ミニSLにカラフルな原色の遊具がたくさんあった。とってもオシャレ♡
まだ、周りに人気がなくて。
誰も来てないみたい…?
「太郎!多実ちゃん!おはよう!」
え?
私はこの声に心臓が止まるのかってくらいに驚いた。


