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───翌日。今日もいつもと違う朝だった。
会社に出勤…じゃなくて
まさかの幼稚園に行きます。
お母さんは朝からパートで、私が幼稚園の送り迎えをすることに。
出勤前にゆったりとコーヒーを飲むことが好きだったのに…今日はドタバタな朝。
am8:00
「太郎ちゃん!多実ちゃん急いでー髪の毛やるよー!」
女の子は
ピンクと茶色のチェックのスカート。
男の子は
水色と茶色のチェックのズボン。
薄ピンクのブラウスを着て、
茶色のブレザーを羽織れば
制服の完成。
「か…可愛い…♡ヤバイ♡」
多実ちゃんの長い髪の毛を頭のてっぺんでお団子にしながら
制服を着たたろちゃんを見て思わず声が出てしまった。
「俺は男の子だ!」
そう反論するたろちゃんは幼稚園カバンをブンブン振り回していて。
「分かったから。太郎!カバン振り回さないでね!危ないから。」
「鈴〜早く行こうぜ!」
たろちゃんは素直にカバンを肩にかけてから、
私の腕を引っ張る。
「ちょっと待って!多実ちゃんの髪終わってないでしょ。」
「たろ〜うるさい〜」
と、多実ちゃんのブーイング。
「はいっ!完成したよ~!ほら!」
そう言って、私は手鏡を渡す。
「わぁ………」
目をキラキラさせてお団子頭に感動している多実ちゃん。
時計を見るとam8:10。
「もうこんな時間…!2人とも行くよー!」
急いで家を出て
幼稚園に行きましょ!_(._.)_


