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《201号室》
モヤモヤした気持ちで自分の部屋の前まで行き、ドアを開ける。
いちごmilkハイツは1LDK。
入り口のドアを開けると正面にはリビング。
左手側にはトイレとバスルームがある。
するとすぐにお母さんが向こう側からパタパタと小走りでやってきた。
「鈴っ…!風強かったでしょ!もう、心配で………ってアンタ凄い事になってるわよ!顔色もあんまり…」
「ちょっといろいろあってね…」
そりゃあ、向かい風とバトルしてきたし。
さっきの出来事で精神的にショックが酷いのよ。
あんなのがお隣さんだなんて…
これからどうやって過ごせばいいの…
大きなため息をつきながら
玄関でコートについた砂埃やら、桜の花びらを落とす。
「鈴、話があるの…」


