「…あ……」 呆然と二人がキスするのを見るしかない私は、涙腺が緩んだ。 あぁ……恭夜はやっぱり誰とでもこういうことをしちゃう人なんだ……。 「…菻子…っ…」 目の前にいる舜が私を見て一瞬抱き締めて、一緒に立ち上がった。 「今日はもう……帰ろう?」 ぎこちない笑顔を向ける舜。 「ん……そだね」 私も作り笑いをした。 そして教室の入り口付近に近づいた時声をかけられた。